第20回エンゲージメント研究会の開催報告をさせていただきます。(所要時間:3分)
今回は研修講師としてファシリテーションやビジネスコミュニケーション、問題解決など様々なテーマで企業の教育支援をしてこられたカスタマーズ・ファースト株式会社の片桐あいさんに登壇いただききました。
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今回のセミナーのテーマは、「エンゲージメント×テレワーク」です。
このコロナ禍において、多くの企業がテレワークを導入しましたが、場当たり的な対応になってしまい、有効的に活用できていないといった話しを多くいただきます。
今回はこのテレワークをもっと戦略的に進めていくためのポイントや具体例などを学べればと考えています。
参加した受講者のみなさんも、もうテレワークには慣れてきたものの、戦略的かどうかというと自信を持てない様子でしたので、今日でなにか得られるのではないかという期待で始まりました。
テレワークのメリットデメリット
一般的な内容ではありますが、最初に改めてテレワークのメリットデメリットについてまとめていただきました。
≪メリット≫
・事業継続性の確保
・ワークライフバランスの実現
・優秀な社員の確保
≪デメリット≫
・自分を律し、目標達成することが難しい
・コミュニケーションの量と質の低下
・仕事の成果が見えにくい
導入時はメリットの部分に目が行きがちでしたが、デメリットについて改めて聞かされると、『確かにそうだな』と感じる方も多く、特に生産性の低下については実感している方も多かったようです。
そこで、デメリットを解消し、テレワークを活用するための3つの力について説明されました。
・セルフマネジメント力
・成果の見せる化力
・マルチコミュニケーション力
具体的に必要な力を示していただいたことで、何となくテレワークがうまくいっていないなと感じている方は非常に関心の高い部分だった様子です。
管理者の役割
テレワークで問題になっていることとして管理者の関わり方について、今回ご参加の方からも多くの意見をいただいておりました。
実際にどんな役割があるのか、4つに分けて説明いただきました。
船 長:目標達成思考、指揮命令
設計者:分析志向、システム思考
指揮者:チームワーク、エンパワーメント
教 師:人材育成、研究
これらの役割を業務プロセスの中でどのように担っていくのか図示しながら分かりやすく説明していただくことで、ご参加の皆さんには、自身の経験と照らし合わせて考えていただきました。
皆さんそれぞれが、管理者であったり、会社の教育担当であったりする方が多かったため、自分がどんな役割であるべきか、改めて考えなおすことができたようです。
その上で、≪テレワークで育てるチーム成長の成熟段階≫について示していただき、自分の組織がいまどの段階なのか?テレワークをどれだけ活用しているのかについて考えていただきました。
いまや、毎日テレワークをしている状況ですが、成熟期に向かえているかというと、各社課題を抱えているようでした。
テレワークでエンゲージメントを高めるために
最後に、テレワークでエンゲージメントを高めるためのポイントについてご説明いただきました。
片桐さんは、【BlessingWhiteのXModel】を用いて、個人と組織がどのように関わっていくか、そして管理者としてどんな問いかけをしていくべきかについて学びました。
特に、社員を4つのカテゴリに分けながら、それぞれどのようにアプローチするべきか、みなさんそれぞれ明らかにしていただいたようです。
①人財 … さらに上を目指す関わりをし、期待を伝える
②人材 … 個人の成功のために会社としてできるサポートをする
③人在 … 仕事上の期待を伝え、成果を出すための関わりをおこなう
④人罪 … ②から高めるか、③から高めるか戦略を決める
特に管理者がメンバーに関わっていくにあたって、必要な価値観リストや、オンライン会議の設計の仕方など、とても実務的な内容でした。
今回のレポートは以上となります。
研究会では参加者の皆さんが、普段当たり前にしているテレワークを見つめ直し、戦略的にエンゲージメント向上につなげる具体的な施策まで落とし込んで考えるきっかけになったようです。
早速会社に持ち帰って、チームで試していきたいという方もおり、学びの多い研究会になったのではないでしょうか?
今後も第一線で活躍している様々な講師をお呼びして研究会を開催していきます。次回をお楽しみに!