第16回エンゲージメント研究会の開催報告をさせていただきます。

今回のテーマはSDGsです。
いま世界中で注目されているSDGsがエンゲージメントとどのように関わってくるのかについて学びました。
世界が目指す社会課題というこの壮大なテーマに対して、日常業務での関わり方が漠然としている人も多いため、具体的な取り組みのヒントを見つけに参加された方が多くいらっしゃいました。
ぜひ参考にしてもらえたら幸いです。

SDGsとは？

まずSDGsについて『持続可能な開発目標』という、言葉だけではイメージしづらいことを以下のように噛み砕いて説明いただきました。

『ずーっと続けるべき人類発展のための目標』

改めてSDGsの掲げる17の目標をみると、貧困や飢餓といった言葉があり、日本で生活する私たちにとってはどこか遠くの国の話のように感じてしまいがちですが、どこか繋がりを見つけて自分ごとにするかが大切とのことです。

その他にも、講師の稲葉さんからはSDGsの本質について、環境問題、ジェンダーなどから分かりやすく説明していただきました。

中学入試からSDGsの『正解』について考える

参加者の皆さんには、某中学受験の問題を通して、SDGsの問題に向かう考え方についてディスカッションしました。
ブレイクアウトルームに分かれて、大人同士でシカクいアタマをマルくすることについて考えました。
いまの中学生はこんなにも難しい課題に取り組んでいるのかと関心しながらも、これが自分たちの問題であるということを感じながらSDGsの理解を深めていきました。

『誰一人取り残さない』前にその会社は取り残されていませんか？

いま多くの企業でSDGsに取り組まれています。
なぜ企業が社会課題の解決に取り組まなければならないのでしょうか？

その理由について、いま投資家が注目しているESG投資があります。
いまビジネスシーンにおいてはESGの観点での取り組みがないと、多くの金融機関や投資機関からの投資が得られないという状況があります。
つまり企業の取り組みが非SDGsとみなされると、ビジネスとして継続が難しいといわれています。

また、いまの企業に期待されるCSV（共有価値創造）という観点もあります。
これまではCSR（社会的責任）が有名でしたが、これは企業としてはコストにしかならないのですが、CSVは自社の経済価値・社会価値のそれぞれを高めていくものなので、SDGsを目指すことがCSVを実践することになるため、いま上場企業ではもう常識となってきました。

こういった背景から、SDGsとパーパスの関連についてもお話しいただきました。
ここで参加者同士で『自社のパーパスについて』ブレイクアウトルームでディスカッションしました。
参加いただいた方の所属する組織は、企業・小規模な組織・個人事業・教育機関など様々な方がおりましたが、それぞれの組織で取り組んでいることがどのようにSDGsに向かっているかについて話し合いました。

『冷やし中華SDGs』にしないために

SDGsを始めます、といいつつ中々進まないことで、（まるで中華料理屋の冷やし中華のように）いつの間にか終わってしまったり、実質なにもできていないことがあります。
ではSDGsをどのように進めていけばよいかそのポイントについてお話しいただきました。
ピータードラッカーの言葉や稲葉さんがされている『ソーシャルプロジェクトマネジメント』の経験から、SDGs達成に向けたニーズ把握やゴール設定、多岐にわたるステークホルダーなど、様々な解決策についてお話しいただきました。

最後に

『SDGs』といういまや誰もが知っているけれど、その本質についてはあまり理解されていないこの問題に対し、非常にわかりやすい言葉にかみ砕いてご説明いただきました。
一見、SDGsとエンゲージメントにどのように関連するのかわかりにくいテーマでもありましたが、それに対する解もあり、非常に納得度の高い研究会となりました。
また、グループディスカッションでは他社の取り組みや悩みを共有することで、自社の取り組みの参考にしていただいた方も多くいたようで、非常に価値ある時間になりました。
SDGsのゴールである2030年までにはまたその進捗についてJEAで話し合う場が作れたらいいですね。

エンゲージメント研究会βでは、このようなテーマを取り上げていきますので、またぜひ楽しみにしていただければ幸いです。

以上となります。次回の研究会も楽しみにして下さい！